豊かな清水の町
滋賀県湖東地区のほぼ中央部に位置する愛荘町は、鈴鹿山系からの豊かな清水と自然に恵まれた穏やかな町です。四季折々、琵琶湖の恵みが育む農産物の色鮮やかな彩りが人々を楽しませてくれます。宇曽川の源流ほど近く、湖東流紋岩帯(秦荘石英斑岩)を通って湧き出る湧水は平成の名水百選にも選ばれており、山仕事に携わる地元の人々の喉を潤してきました。
野生動物との共存のために
当社有地は、常安寺地区の民家や農地に隣接する里山で、そのほとんどが天然林の森となっており、一部は保安林に指定されています。社有地の隣地は地域の方がボランティアで草刈り等の整備を行っており、畑仕事の休憩所として利用されています。
一方で社有地を含む一帯には猿などの野生動物が生息しており、近年では農作物被害や生活被害が発生するようになりました。そこで当社では「里山リニューアル事業の実態に関する協定書」を愛荘町と締結し、猿などの野生動物による被害を防止するための緩衝帯を整備しました。また、地元の林業企業をパートナーに、2024年秋より森林経営計画をスタートさせました。
長く親しまれる森に
社有地は地域に根付いた里山であることから、古くから近隣のみなさまに親しまれてきた場所です。そのため景観にも配慮した森づくりを目指しており、農地沿いにはヤマザクラやハナモモ、モミジなどの季節感あふれる中木を植えます。高木は猿が農地に侵入する助けとなる可能性があるため、中木を植えることは獣害防止にも寄与すると考えられます。
また、林道は将来的には遊歩道として整備し、近隣のみなさまにご利用いただく方針です。里山として地域の皆さんから愛され、親しまれることを目指し、持続性のある健全な森林育成を進めてまいります。