長く閉ざされてきた未開の地
日本有数の鮭の聖地と言われる標津町は、北海道東部の自然豊かな町です。海岸から水平線に目を向けると根室海峡の向こうには北方四島の一つである国後島が間近に見えます。その距離僅か24kと想像以上の近さです。一方で町の西側には名峰羅臼岳をはじめとする知床連山から緩やかに続く広大で深い森林帯が広がります。
この町にある当社有地は湿原、草原、天然林等で構成され、場内に踏み入れば人工物が一切視界に入らない、まさに手つかずの自然環境に包まれます。30数年間に渡り人が立ち入ることはほぼなかったため、エゾ鹿等野生動物の生息地となっており、隣接する当幌川では鮭の遡上も見られます。
四季折々の美しい自然、壮大な景観が広がる標津町では移住・定住促進にも力を入れるなど、地域の活性化に取り組んでいます。
官民一体の活動
当社有地は標津町内で一企業が所有するものとしては最大規模の土地です。そのため当地の活用検討に関して地元自治体の協力は不可欠でした。当地の活用に関して標津町に協力を仰いだところ快く承諾いただき、現在は役場のみなさんと積極的な意見交換を行いながら当地の活用策策定を進めています。
こうした協力的かつ親身なサポートのもと、広大な社有地をエリアの特色別にゾーニングして保全・活用していく基本方針が固まりつつあります。
広がる連携体制
当地の活用は基本的なランドスケープの策定からスタートしています。現在はゾーンニングの指標となる、生物調査、文化財調査、水源調査、地質調査等各種調査を場内各所で実施しています。ゾーニングは当地の持つポテンシャルを最大限生かしたものであるべきとの考えのもと、地元自治体を皮切りに、様々な専門家、企業、団体の協力を得て推進中です。
標津町から発信する連携の輪が、未来へ向けて広がっています。