森の緑と海の青
函館から車で約1時間。「樹木の多くあるところ」を意味するアイヌ語「オニウシ」が町名の由来とされる通り、森町は面積の約8割を森林が占める緑深い町です。馬の背に似た特徴的な山容を持つ北海道駒ヶ岳は、町内のどこからでも望むことができ、町民のみならず多くの登山愛好家からも愛されています。一方、目の前に広がるのは、周囲に活火山が多いことから通称噴火湾とも呼ばれる内浦湾です。新鮮な海産物の宝庫であるだけでなく、バンドウイルカやアザラシなど海洋生物の楽園としても知られています。
豊富な森林資源を活用した木製品群が町の産業として盛んになるなど、森町にとって森林はかけがえのない財産となっています。
森林とともに生きる
この緑豊かな美しい町で進められている取り組みが、天然林の原野を整備のうえ生産林を植樹し、未来へ受け渡していく活動です。計画が検討されているのは、森町の中心部から車で約15分の森林地区。比較的平坦な地勢に細い樹木が密集する蒼然な森です。
社有地は平坦で道路に面しているため林業に適してはいるのですが、天然林であることから本来、伐採は不可となっています。しかし森林整備のための伐採であるとして、地元自治体より許可をいただきました。2023年度には森林整備に向けた準備として境界測量を実施しました。
地元企業との連携を調整中
伐採・植樹等の森林整備については、地元の林業会社にご協力をいただく方向で調整を進めています。
何世代にもわたって森林との共生を大切にしてきた森町にとって、この天然林に光りを当て健全な整備を進めることは、町の魅力をさらに高めていくことにつながっていくはずです。地域の皆さまの森への深い想いを共有しながら取り組みを進めていくことで、その想いも一緒に次の世代へと受け継いでいきたいと考えています。