植樹に込められた想い
旭川空港から車で約1時間。深川市の戸外炉(ととろ)峠の先にある高台で、2023年秋、植樹祭が行われました。参加したのは地元関係者の皆さまと西武グループの社員です。植林から半世紀以上が過ぎて伐採が行われた土地で、新たな森づくりへのプロジェクトを記念するイベントでした。この近くにかつて存した「深川スキー場」は、子供から大人まで幅広い年代層にご好評いただいたスキーリゾートでした。今でも西武グループの管理地として地元の皆さまからは広くご認識をいただいています。
戸外炉峠は深川市内を一望できる絶好の観光ポイントとして親しまれています。特に町が夕闇に包まれる黄昏時は幻想的な雰囲気が漂い、プラネタリウムのような夜景を楽しむことができます。地名にちなんで、あの人気アニメに登場するネコバスが描かれたバスも置かれるなど、広く市民に愛されているエリアです。
森林経営計画がスタート
深川市には、かつてスキー場としてにぎわった残地が数ヵ所、飛び地の状態で点在しています。多くが植林から半世紀以上が過ぎて伐採の時期を迎えていることから、北空知森林組合との協働により森林整備の気運が高まり、2023年4月には北空知森林組合と森林経営委託契約書を締結。5年間の森林経営計画期間が開始されました。
さらに2023年度に一期の主伐・植林を実施したほか、関係者による植林実習会も開催されました。植樹された苗木は無事に厳しい冬を越えたことも確認されています。
呼吸する森へ
今後は切り出した木材の二次利用や市民イベントでの敷地の活用など、地元のみなさんと連携した取り組みに期待が寄せられています。また、旧スキー場のゲレンデ跡地の整備も検討していく方針です。
CO2の吸収量が頭打ちとなる成熟期へ入った樹木を伐採し、成長著しい稚樹を植樹することで「呼吸する森」へと森林更新してまいります。